文学で読んだ本・聴いた本
国宝 下 花道篇
文学 Audible『国宝』の続編。
歌舞伎役者の物語ではあるけど、日本の芸能史、テレビ史なんかも絡めて描かれる。
・シュンスケが失踪
・ワイドショーで私生活が暴かれる
・シュンスケを売りだすために、キクオをヒールにするテレビのワイドショー、週刊誌の演出で世間にたたかれる
・愛人の子がグレる(王道展開)
・シュンスケが病気で足を切断(その後、死亡)
・シュンスケの息子がひき逃げして舞台に立てなくなる
など、次々に不幸がおこる
それは神社で
「いい役者になれるなら他に何もいらない」
と願ったから不幸がおこるわけではないんだろうけど、そう思ってしまう。
最後にトクジが中国でIT社長になって日本に帰ってくる。
国宝 上 青春篇
文学 Audible映画で話題になっていた作品がAudibleでもオススメされていたので聞いてみた。
長崎のヤクザの息子・キクオが、歌舞伎役者になり人間国宝になるまでの物語。
何10年もの長きにわたる物語でエピソードがたくさんでてくるから人物の把握が大変だった。
キクオとシュンスケが出会って最初に喧嘩しそうになったけど、いつの間にか仲良くなってた。
エピソードが浅いところもある。
またうど
文学 Audible田沼意次の物語。
前作「まいまいつぶろ」の少しあとの時代。
大河ドラマ「べらぼう」はほぼ同じ時代。
これらを見ていると重なる部分があり、より前後関係や人物がわかりやすくなる。
「べらぼう」とは少し違う解釈もあるので、まったく同じではない。
この物語の主人公だからということもあるけど、賄賂にまみれた悪徳政治家ではなく、幕府(将軍)、庶民のために政治をしていた人だっったということがわかる。
ただ、やることが先進的過ぎて、慣例、慣習を切り替えられない、まわりの人が理解できなかったのだと思う。
蔦重の教え
文学 Audible現代のサラリーマン「タケ」が江戸時代中期にタイムスリップする物語。
蔦重(蔦屋重三郎)は江戸時代のメディア王、出版王で、大河ドラマ「べらぼう」の主人公でもある。
蔦重に拾われた「「タケ」」が、江戸時代で人付き合いやビジネスの方法を学んでいく。
江戸時代の文化、生活も学べるし、ビジネス本として現代でも通じる内容もある。
大河ドラマ「べらぼう」も見ていれば、感情移入もできるし、イメージもしやすい。
イクサガミ 人
文学 Audibleイクサガミの続編・3作目。
明治・東海道バトルロイヤルの静岡から横浜あたり。
京八流の謎が明らかになり、兄弟が協力していくようになる。
最後、東京に向かう陸蒸気(蒸気機関車)のところは、ゴールデンカムイの最後と似てる感じがした。(時代的にはゴールデンカムイが少しあと)
3部作の予定だったけど、3部で終わることができず4部「神」が発売される予定。
まいまいつぶろ
文学 Audible江戸幕府・九代将軍、徳川家重とまわりの人々の物語。
生まれつき障害のある家重がなぜ将軍にしたかなど、父・八代将軍・吉宗の思いなども描かれる。
江戸中期の平和な世の中では、障害のあるなし、能力のあるなしにかかわらず長子相続により後継者争いをおこさせない、幕府の安定のほうが大切だった。
優秀だから弟を将軍にするという前例ができると、「自分のほうが優秀なのに」、「次男のほうがふさわしい」などと野心によって派閥ができたりして、幕府が不安定になってしまう。
家重は体は不自由だが、頭は優秀だったという前提だが、史実はどうなんだろう。
家重の言葉を唯一聞き取ることができる大岡忠光の葛藤なども面白い。
家重の口にはなっても目や耳にはならないことを貫いたのは大変だっただろうと思う。
まいまいつぶろは、カタツムリのこと。
吾輩は猫である
文学 Audibleタイトルは知っていても読んだことがなかった本を読んでみた。(聞いてみた)
2.5倍速で聞いたけど、それにしても結構長く、だいぶ流して聞いてしまった。
落語みたいな感じの小咄がずっと続くような感じ。
無理に全編通して読むより、話ごとに区切って読んだほうがいいかもしれない。
明治時代の作品なのに、海外、古代のたとえが多くでてきて、夏目漱石の知識がすごいと思う。
眠れないほどおもしろい源氏物語: 千年読みつがれる“恋のドラマ”が90分で読める!
その他 Audible紫式部による『源氏物語』の解説本。
物語を時系列ではなく、登場人物ごとに紹介し、どんな人なのか、どのように描かれているかがわかる。
源氏物語の入門編、読んでみたけど誰が誰だかわからなくなった人にはいいかも。
すでに知っている人や、もっと深く知りたいという人には退屈かも。