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【SEO】Webページ高速化 リソースへの事前接続【Resource Hints】

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最終更新から1180日が経過しています。

【SEO】Webページ高速化 リソースへの事前接続【Resource Hints】

「いろいろWebページの速度改善をしたけどもっと速度を速くしたい」
「PageSpeed Insightsで満点を目指したい」

悩み

こういった悩みにお答えします。

PageSpeed Insightsのスコアがまだ低い(80、90くらいまでいってない)サイトの場合は、まだ基本的な改善が必要だと思います。
今回、紹介する改善の効果はごくわずかになる可能性があります。

このブログのトップページはPageSpeed Insightsでスコア100になります。
※時間帯などによって誤差はあります。

PageSpeed Insights

この記事で紹介する以外のWebページ速度改善については以下ページをみてみてください。

【SEO】Webページ速度改善のポイントとネットワーク処理の改善

Webページ速度改善について知りたいですか?この記事では、Webページ速度改善のポイントとネットワーク処理の改善について紹介しています。ぜひご覧ください。

目次
  1. Resource Hints とは
  2. dns-prefetch
  3. preconnect
  4. prefetch
  5. prerender
  6. まとめ

Resource Hints とは

Resource Hintsは、Webページにこれから必要になるリソースをlinkタグを使ってブラウザに事前に伝える手段です。
ブラウザは与えられたヒントからそのページで発生する次のナビゲーションやリクエストに備えます。

  • dns-prefetch
  • preconnect
  • prefetch
  • prerender
ネットワーク処理の流れ
ネットワーク処理の流れ
  1. ホスト名(ドメイン)の解決
  2. 対応するIPアドレスの返却
  3. サーバへTCP接続の要求
  4. サーバからの接続要求に対する応答
  5. サーバとのTCP接続開始
  6. リクエストに対するサーバからのレスポンス
POINT
すべてのブラウザがResource Hintsに対応しているわけではないですが、未対応のブラウザでも無視されるだけなので、Resource Hintsを使用することによる副作用はありません。

dns-prefetch

ブラウザは日々大量のDNSルックアップ(ドメインからIPアドレスを調べること)を行っています。
Webサイトの接続先ホストのうち、接続する可能性が高いホストをピックアップしてDNS Prefetchの対象にすることで、DNSルックアップのコストを削減できます。

考えられる使用例
  • Webフォント (googleフォント、Adobeフォント 等)
  • SNS (Twitter、Facebook 等)
  • CDN (Cloudflare、CloudFront 等)
  • 解析 (googleアナリティクス 等)
  • 広告 (Googleアドセンス、Amazonアソシエイト 等)
使用方法
<link rel="dns-prefetch" href="//www.google-analytics.com/">
ブラウザ対応状況
Can I use dns-prefetch

preconnect

TCP接続には、DNSルックアップとTCPハンドシェイクといった処理がともないます。
PreconnectはDNS Prefetchと異なりTCP接続まで確立します。
そのため、リソースのURLが特定できていない場合でもホストサーバーへ接続しておくことができ効果的です。

考えられる使用例
  • Webフォント (googleフォント、Adobeフォント 等)
  • SNS (Twitter、Facebook 等)
  • CDN (Cloudflare、CloudFront 等)
  • 解析 (googleアナリティクス 等)
  • 広告 (Googleアドセンス、Amazonアソシエイト 等)
使用方法
<link rel="preconnect" href="//use.typekit.net/" crossorigin>
ブラウザ対応状況
Can I use preconnect
POINT
「preconnect」を3つ以上指定するとPageSpeed Insightsで警告が表示されます。
「preconnect」には、特に重要なものだけを指定したほうがよさそうです。
そこまで重要ではない接続先の場合は、「dns-prefetch」を指定しましょう。
PageSpeed Insights

prefetch

PrefetchはリソースのURLを特定している場合に適用できます。
そのため、次のナビゲーション以降で必要となるリソースがある場合に指定しておくことで、遷移後にPrefetchによるキャッシュを活用できます。

考えられる使用例
  • ログインページでログイン後の遷移先のリソース
使用方法
<link rel="prefetch" href="image.jpg" as="image" crossorigin="use-credential">
as属性の値とリソース種別
  • media … audio、videoなどのメディア
  • script … スクリプト
  • style … CSSファイル
  • font … フォント
  • image … img、picture、srcsetなどの画像
  • worker … Worker、SharedWorkerなどのワーカ
  • embed … embed要素でロードされるオブジェクト
  • object … object要素でロードされるオブジェクト
  • document … iframe、frameなどのドキュメント
ブラウザ対応状況
Can I use prefetch

prerender

ナビゲーション先のリソースをすべて取得し、レンダリング処理まであらかじめやっておくことで、ページ遷移そのものを高速化してしまおうというのがPrerenderです。
高速化に効果的な反面、ブラウザへの負担は小さくありません。

要するに現在のページを表示しているうちに、次のページをまるごと別タブに用意しておくので、遷移したときには表示するだけになっているということです。

考えられる使用例
  • ログインページ
  • キャンペーンページの遷移先
  • Google検索で指名検索した場合の検索結果ページ
使用方法
<link rel="prerender" href="//example.com/next.html">
ブラウザ対応状況
Can I use prerender
POINT
prerenderを指定するページは、次に遷移することが確実に決まっているページのみにしましょう。
もし、意図するページに遷移しなかった場合は通信コストが無駄になります。

まとめ

Resource Hintsについて紹介しました。

  • dns-prefetch … DNSルックアップを事前に行う
  • preconnect … DNSルックアップ + TCP接続を事前に行う
  • prefetch … 画像やCSSのようなリソースを取得します。
  • prerender … 指定リンク先のページを事前に実行します。

「prefetch」「prerender」を使う機会は少ないと思いますが、「dns-prefetch」「preconnect」は高速化に役立つと思うので、積極的に使っていきたいです。