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IEでも使いたい!polyfillを使えばIE11でも使える便利CSS 4選 + 1

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IEでも使いたい!polyfillを使えばIE11でも使える便利CSS 4選 + 1

「便利なCSSを使いたいけどIE非対応なので使えない」

「なんとかして便利なCSSをIEでも使えるようにしたい」

悩み

こういった悩みにお答えします。

IEでも使える便利なCSS + HTMLには以下のようなものがあります。

この記事では、以下の機能を使えるようにするpolyfillをまとめています。

  • object-fit
  • position:sticky;
  • カスタムプロパティ (CSS変数)
  • scroll-behavior:smooth
  • details + summary (HTML)
  • filter(IE6~9限定)

私は、2015年からWeb制作の仕事をはじめて、160件ほどのWebサイトを制作してきました。
その間、いろいろな失敗を繰り返し、クライアントからのフィードバックや本などで勉強することにより、多くのノウハウを得ることができました。

記事を読み終えると、今まであきらめていた便利な機能がIEでも使えることがわかるので、今後のWeb制作作業を効率化することができます。

目次
  1. IEのCSS3対応状況
  2. polyfillを使えばIE11でも使える便利CSSプロパティ
    1. object-fit
    2. position:sticky;
    3. カスタムプロパティ (CSS変数)
    4. scroll-behavior
    5. details + summary (HTML)
  3. polyfillはIEだけに読み込む
  4. polyfillを使ってもIE11で使えない便利CSSプロパティ
    1. filter(IE6~9限定)
  5. まとめ

IEのCSS3対応状況

IEの最新バージョンIE11では、サポートされていないCSSが多くあります。
IEはEdgeに移行しているので、今後、アップデートされることはありません。

ただ、日本のブラウザシェアで、IE11は2位で10%程度あり、簡単に無視するのは難しい状況です。

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IEが対応していないCSSをpolyfillと呼ばれるJavaScriptを使って、CSSと同じように動くようにして対応していきます。

polyfillを使えばIE11でも使える便利CSSプロパティ

object-fit

imgタグで読み込む画像ファイルを、背景画像のbackground-sizeと同じように、指定したサイズに合わせてcontainやcoverを使えるようになります。

このpolyfillを使います。

// object-fit
<script src="//cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/object-fit-images⁄3.2.4/ofi.min.js"></script>

object-fitについてはこちらの記事で解説しています。

CSSでimg画像をトリミングしたい! object-fitの使い方【IEにも対応】

CSSのobject-fitを使って画像をトリミングする方法を知りたいですか?この記事では、object-fitの基本的な使い方、IEの対応方法、効率的な使い方を紹介しています。ぜひご覧ください。

position:sticky;

スクロール途中で指定した要素を固定することができます。

このpolyfillを使います。

// position:sticky;
<script src="://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/stickyfill/2.1.0/stickyfill.min.js"></script>

position:sticky;についてはこちらの記事で解説しています。

【IE11にも対応】position:sticky;の使い方 ヘッダー、サイドバー、表の見出し

スクロールと連動してヘッダーやサイドバー、表の見出しを固定表示させたいですか?この記事では、position:sticky;の使い方、デモ、また、Polyfillを使ってIEへの対応方法を解説しています。ぜひご覧ください。

カスタムプロパティ (CSS変数)

JavaScriptやPHPなどプログラミングができる人であればおなじみの変数がCSSでも使えるようになります。

CSSで変数が使えるようになると大規模サイトや複数人でのコーディング、運用後のメンテナンスが簡単になります。

このpolyfillを使います。

// css-variables
<script src="//cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/css-vars-ponyfill/2.3.2/css-vars-ponyfill.min.js"></script>

カスタムプロパティについては、Webクリエイターボックスの記事で詳しく解説されています。

CSSで変数(カスタムプロパティ)を使ってみよう

プログラミングではおなじみの変数。SassやLESSといったCSSプリプロセッサーをお使いの方もよく使うものですね。この一度定義しておけば繰り返し利用できる便利な変数が、CSSでも使えるようになりました!今回はCSS変数 […]

scroll-behavior

(2020/11/7追加)

ページ内リンクをなめらかに移動するスムーススクロールを、CSSだけで対応することができます。

このpolyfillを使います。

//scroll-behavior:smooth;
<script src="//unpkg.com/smoothscroll-polyfill@0.4.4/dist/smoothscroll.min.js"></script>

scroll-behavior:smooth;についてはこちらの記事で解説しています。

scroll-behaviorの使い方 CSSだけでスムーススクロール!

CSSだけでページ内リンクの移動をスクロールでなめらかにしたいですが?この記事では、CSSでsmooth scrollが実現できる「scroll-behavior」の使い方を解説しています。ぜひご覧ください。

details + summary (HTML)

(2020/11/7追加)

便利なCSSではなくHTMLですが、こちらも合わせて紹介しておきます。

details + summary を使うとCSSさえ使うことなく、要素の開閉を実現させることができます。

このpolyfillを使います。

// details + summary
<script src="//cdn.jsdelivr.net/npm/details-polyfill@1.1.0/index.min.js"></script>

details + summaryでつくるアコーディオンメニューについてはこちらの記事で解説しています。

HTML、CSS、jQueryでアコーディオン(折りたたみ)をつくる

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details + summaryでつくるハンバーガーメニューについてはこちらの記事で解説しています。

【比較】details + summaryでハンバーガーメニュー!【checkbox + labelとの違い】

Webサイトにハンバーガーメニューをつくる方法を知りたいですか?この記事では、HTML (details + summary)、CSS (checkbox + label)をつかってハンバーガーメニューをつくる方法やそのメリット、デメリットを解説しています。ぜひご覧ください。

読み込むpolyfillのJavaScriptのCDNをコピペ用にまとめておきます。

// object-fit
<script src="//cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/object-fit-images⁄3.2.4/ofi.min.js"></script>
// position:sticky;
<script src="//cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/stickyfill/2.1.0/stickyfill.min.js"></script>
// css-variables
<script src="//cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/css-vars-ponyfill/2.3.2/css-vars-ponyfill.min.js"></script>
// scroll-behavior:smooth;
<script src="//unpkg.com/smoothscroll-polyfill@0.4.4/dist/smoothscroll.min.js"></script>
// details + summary
<script src="//cdn.jsdelivr.net/npm/details-polyfill@1.1.0/index.min.js"></script>

polyfillはIEだけに読み込む

polyfillはJavaScriptを読み込むだけですが、Chromeなど対応しているブラウザでは読み込む必要がありません。
普通に読み込むだけでもいいのですが、不要なブラウザでは読み込み速度が遅くなってしまいます。
なので、PHPが使える環境であれば、ユーザーエージェントを判定してIEだけに読み込まれるようにします。

$browser = strtolower($_SERVER['HTTP_USER_AGENT']);
if (strstr($browser , 'trident') || strstr($browser , 'msie')) {
  // ここにIEのときだけに行う処理を書く
}

polyfillを使ってもIE11で使えない便利CSSプロパティ

filter(IE6~9限定)

(2020/12/5追加)

見つけたpolyfill「CSS-Filters-Polyfill」は、なんとIE6~9で、IE10,11はサポート外。
これだと実質「使えない」といっていいです。

おそらく、CSS3がではじめたころ、さらにIE9以前につくられたpolyfillで、とても早くつくられたpolyfillであるがゆえに、IE10、IE11をサポートする前にやる気をなくしてしまったのかなと思われます。

ほとんどいないと思いますが、「IE6~9のみでも使いたい」という人だけが使えるものになっています。
使えたのはgrayscaleとblurのみでした。

filterのデモ

POINT
  • filterのpolyfill「CSS-Filters-Polyfill」は、IE6~9限定でしか使えない。
  • IE11をサポートしないといけないWebサイトには使えない。

filterについてはこちらの記事で解説しています。

【CSS】filterの使い方 + polyfillを使ってもIE11では使えない

CSS filterの使い方を知りたいですか?この記事ではfilterの使い方、filterがIE11対応できないことを確認した経緯をまとめて解説しています。

まとめ

polyfillを使えばIE11でも使える便利CSSを紹介しました。

IE非対応のために、使うことをあきらめていたCSSを使うことができるとコーディング作業がとても楽になります。
CSSだけでできることはCSSでやらせていくと、Webサイトの運用・管理が楽になり、アニメーションなどの動きもスムーズになることが期待できます。

以下のCSSも、できれば使っていきたいCSSですが、現時点ではIEで使えることが確認できなかったので、使えることがわかったら追加していきたいと思います。

  • scroll-snap
  • mix-blend-mode
  • background-blend-mode